LL紙パックリサイクル推進研究会

回収・リサイクル事例 生活協同組合コープぎふ

LL紙パックリサイクル推進研究会では、アルミ付き紙パックの回収・リサイクル事例を紹介しております。このレポートの詳細版は、会員専用ページでご覧いただくことができます(閲覧にはIDとパスワードが必要となります)。

 

1.コープぎふの概要
コープぎふは、1999年3月に岐阜県内の3生協(飛騨生協、岐阜地区市民生協、岐阜消費生協)の合併により誕生しました。2017年3月現在の組合員数は233,497人、2016年度の総事業高は264.9億円でした。岐阜県全域を事業地域とし、「笑顔あふれる協同のくらし」を理念に、共同購入支所9か所、6店舗及び福祉事業所5か所により運営されています。

 

2.回収の背景と経緯
アルミなし紙パック(以下「牛乳パック」という)の回収を始めたのは1997年の11月です。当時、牛乳パックの回収は既に世間では行われており、環境問題に対して関心の高い組合員からの要望により、牛乳パックの回収を導入したので容易に定着しました。また、各支所の委員会などでこの取り組みについて組合員に伝え周知に努めました。アルミ付き紙パックについては、NPO法人リサイクルロンドぎふより打診があり、2013年6月から回収を開始しました。

 

3.取り組み概要
3.1 宅配及び店頭での紙パック回収とリサイクルした商品の販売
商品の配達時の引き取り、及び店頭回収ボックスで、アルミ付き紙パックと牛乳パック(以下「紙パック」という)を混合回収しています。500ml未満の小さな紙パックも回収の対象です。回収された紙パックのほとんどは静岡県にある製紙メーカーでトイレットペーパー等にリサイクルされ、生協ブランドとして販売されています。そのほか、コープぎふで使用する事務封筒にもリサイクルされています。

宅配で回収された紙パック

宅配で回収された紙パック

店頭回収ボックス

店頭回収ボックス

 

 

 

 

 

 

 

 

トイレットペーパーにリサイクル

トイレットペーパーにリサイクル

 3.2 紙パック回収・リサイクル以外の環境への取り組み
紙パック以外にも宅配や店舗事業で発生する商品案内、商品や商品案内の袋、卵パック、食品トレイなどの資源物の回収を行っています。また、レジ袋有料化によるレジ袋の削減、フードバンク事業を行うNPO法人への協力、全店舗での使用済み食用油の再資源化、一部店舗で発生した食品残渣の飼料化のほか、植樹活動や珊瑚礁の植え付け活動などの環境保全にも取り組んでいます。

 

4.回収・リサイクル実施の現状と今後の課題
4.1 回収・リサイクルの現状
回収された紙パックはきれいに洗って開いて乾かされています。店頭回収ボックスで回収されたもののなかには、開いていなかったり汚れが残っていたりするものがありますが、比較的少なく、マナーは守られているようです。
アルミ付き紙パックも回収できることになったことで、組合員は迷うことなく紙パックを資源回収に出すことができるようになりました。また、以前のように回収ボックスに混入していたアルミ付き紙パックを店舗スタッフが分別する手間もなくなりました。

牛乳パック回収案内チラシ

牛乳パック回収案内チラシ

4.2 回収量の増加に向けて
新規に加入した組合員に対して資源回収や再資源化に関する取り組みをパンフレットなどで案内したり、機関誌に掲載することで組合員にリサイクルに対する取り組みの啓発をしています。アルミ付き紙パック回収について常に呼びかけているわけではありませんが、パンフレットや他の組合員がアルミ付き紙パックを回収ボックスに出しているのを見て、回収できることが徐々に認知されてきているようです。店頭回収ボックスなど来店者の目に見えるところに回収量実績を掲示することで意識が向上し、紙パック回収量の増加につながるかもしれません。

 

5.アルミ付紙パックのリサイクルを拡大していくために
市区町村のホームページで店頭回収を実施している小売店を紹介しているケースがありますが、「牛乳パック」としか書かれていない場合、アルミ付き紙パックは回収できないかのような誤解が生じかねないので、例えばアルミ付き紙パックも回収していることを明記したり、「牛乳パック」ではなく「紙パック」と表記したりするなどの工夫が必要だと思われます。
また、アルミ付き紙パックのリサイクルが技術的に可能になった製紙メーカーが増えてきているにも関わらず、回収ルートが確立されておらず、アルミ付き紙パックは資源回収できないと考え、大切な資源を燃えるごみに出されてしまうこともあります。こうしたことがないよう、早く回収ルートを確立させ消費者に認知されるようになればと思います。

 

● 取材日時:2018年3月20日(火)
● 取材先:生活協同組合コープぎふ 経営企画部

 

コープぎふのウェブサイト https://www.coop-gifu.jp/

 

※ アルミ付き紙パックはリサイクルすることが可能で、実際にトイレットペーパーなどに生まれ変わっています。消費者の皆様がご家庭で使用したアルミ付き紙パックの一部も回収・リサイクルされています。アルミ付き紙パックをどこで回収しているのかをお知りになりたい方は、下記サイトをご参照ください。

アルミ付き紙容器の回収拠点検索(外部サイトに移動します)
https://www.bellmark-schoolmilk.jp/alupa/recycle/search.html

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 記事一覧へ

カテゴリー CATEGORY

最近の記事 RECENT ENTRY

アーカイブ ARCHIVE

月を選択

LL紙パックリサイクル推進研究会のWEBサイトに関するお問い合わせはこちらへ

ページの先頭へ