LL紙パックリサイクル推進研究会

回収・リサイクル事例 アルハイテック株式会社

LL紙パックリサイクル推進研究会では、アルミ付き紙パックの回収・リサイクル事例を紹介しております。このレポートの詳細版は、会員専用ページでご覧いただくことができます(閲覧にはIDとパスワードが必要となります)。

 

1.アルハイテック株式会社の概要

アルハイテックは一般社団法人北陸グリーンエネルギー研究会で研究が進められてきたアルミ付き包材等のリサイクル技術を広めるため、トナミホールディングス株式会社を中心に複数の企業の出資によって設立された企業です。

「循環型社会の形成を目指して」を企業理念として掲げ、これまで廃棄(有価回収を含む)されていた使用済みアルミ付き包材などから有用な資源・エネルギーを回収するシステムを基盤として、地域の活性化、地球環境の保全などに貢献し、循環型社会構築の一翼を担っています。

 

2.背景と経緯

アルハイテックのある富山県は建材をはじめとしたアルミ産業が発達した地域で、アルミの中でもある程度の厚みのあるものについてはその処理が産業として確立していました。しかしながら、アルミ箔のような薄いものは熱を加えると灰になってしまうことから取扱いが難しくリサイクルされてきませんでした。

トナミホールディングスの前身であるトナミ運輸が再生パルプ工場からの廃棄物輸送に関して相談を受けたことをきっかけに、薄いアルミのリサイクルについて研究を開始しました。薄いアルミは比表面積が大きく化学反応を起こしやすいことから、この性質を上手に利用することによってリサイクルの可能性があるとのアドバイスを受け、県や国などの資金を活用して技術を確立していきました。

これまでにこの薄いアルミ箔を使った電池により富山市役所、金沢21世紀美術館、福井県庁前、福井駅前恐竜レプリカなどでのライトアップのほか、富山県、石川県、福井県の済生会病院等での融雪マット、東京都文京区での電動アシスト自転車のバッテリー充電などのデモンストレーションを行ったほか、2015年4月にアルハイテック本社内に展示モデルを設置しています。

 

3.取り組みの概要 (紙だけでなくポリエチレンもアルミもリサイクル)

アルハイテックの開発した機器を用いることで、使用済みアルミ付き包材などをリサイクルすることができます。ジュースや豆乳などのアルミ付き紙パック、板チョコを包んでいるアルミ箔、スナック菓子などのパッケージでアルミのついているもの、薬の錠剤の包装(アルミのシート)、旅館の食事などで用いられる固形燃料を包んでいるものなどが、アルミ付き包材です。

「紙」と「ポリエチレン(プラスチック)」と「アルミ」でできている「アルミ付き紙パック」を例に、リサイクルの仕組みを説明します。

アルハイテック(株)Webサイトより

アルハイテック(株) ホームページより

(1) 最初の分離機で「紙」だけが分離されます。紙はパルプとして利用され、トイレットペーパーなどにリサイクルされます。

(2) 次の乾留炉では、ポリエチレンとアルミが分離されます。ポリエチレンは可燃ガスとして機器自身のエネルギーとして活用しているほか、残りはオイルとして回収し様々な用途に利用することができます。

(3) アルミは苛性ソーダを主成分とする特殊アルカリ溶液との化学反応を利用して水素を発生させ、これを燃料電池で電気エネルギーに変換することができます。

回収ボックス

回収ボックス

先ほどライトアップやバッテリー充電などのデモンストレーションを紹介しましたが、これらはこの電気エネルギーを活用したものです。

この機器の活用のため、北陸グリーンエネルギー研究会では富山、石川、福井の各県でアルミ付き紙パックの回収を行っています。回収ボックスの設置場所は徐々に増え、現在は70箇所で回収しています。システムを開発する中で住民説明会を行い、アルミ付きとアルミなしの紙パックの違いや、アルミ付き紙パックをどのように再利用するのかを丁寧に説明したこともあって、綺麗に洗って乾かしたものが回収できており、異物の混入もなく、回収量も増加傾向にあります。

 

4.今後の課題と展望

アルハイテックの機器は、上記(1)~(3)それぞれが独立したものであるとともに、その大きさもユーザーの要望に応じて設計します。3つの機器を同じ場所に設置するケースもあれば、それぞれ別々の場所に設置して使用したいという要望もあるかも知れません。十分な設置スペースを確保できないこともあるでしょう。こうしたひとつひとつの要望にどのように対応していくかが課題の一つと言えます。現在は実際に工場から排出される端材などを利用した実証実験を行っており、本格稼働に向けて着実に進行しています。

機器が比較的小さく場所をとらないこと、それぞれの機器を別々の場所に設置することができることなどから、これまで回収ルートの構築が困難であった大規模再生紙工場から遠く離れた場所においても、適切な規模でアルミ付き紙パックをリサイクルできるような時代が来るかも知れません。

 

●取材日時:2015年9月8日(火)

●取材先:アルハイテック株式会社

アルハイテック株式会社のWebサイトURL                            http://www.alhytec.co.jp/

 

※ アルミ付き紙パックはリサイクルすることが可能で、実際にトイレットペーパーなどに生まれ変わっています。消費者の皆様がご家庭で使用したアルミ付き紙パックの一部も回収・リサイクルされています。アルミ付き紙パックをどこで回収しているのかをお知りになりたい方は、下記サイトをご参照ください。

アルミ付き紙容器の回収拠点検索(外部サイトに移動します)
http://www.eco-kami.jp/alupa/recycle/search.html

 

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