LL紙パックリサイクル推進研究会

平成26年度 施設見学会

1. 施設見学会について

当研究会では、毎年、LL紙パック(アルミ付き紙パック)のリサイクルに携わっている企業への見学会を実施しています。平成26年度は11月20日(木)に実施し、会員各社をはじめとする36名にご参加いただきました。アルミ付き紙パックも処理可能な再生紙工場を2か所見学しました。

午前は丸富製紙株式会社沼津工場を、午後は信栄製紙株式会社本社工場を訪れました。移動途中、建設中の信栄製紙富士川工場(仮称)を見ることができました。

 

2. 見学した施設

2.1 丸富製紙株式会社沼津工場

同工場ではLL紙パックを含めた古紙100%のトイレットペーパーを製造しています。プリント付きもの、香り付きのものや二枚重ね、三枚重ねの商品など様々なタイプの製品を製造しています。紙パックの他、企業や官公庁などから排出されるオフィス古紙や機密文書なども原料の一部として使用しており、これらの機密が漏洩しないようICカードや監視カメラ等を活用して厳重に管理処理しています。機密文書の入った段ボールにはファイルの金具なども含まれていますが、分離する工程があるため、未開封の段ボールをリサイクルするに当たっての支障はありません。

LL紙パックなどは、パルプに水が浸透して溶解しやすくするために、数cm程度の大きさに破砕してからパルパーに投入していました。

リサイクル工程においてトイレットペーパーにならないものには「廃プラ」「ペーパースラッジ」「金属類」等があります。このうち「廃プラ」は近県のセメント工場において燃料として使用され、ペーパースラッジ、金属類は製鉄所において鎮静剤等や原料として活用され、ゼロエミッションが実現しています。排水についても浄化処理を行い、環境への影響を与えないような対応を行っています。

杉本一則工場長のお話では、LL紙パックをリサイクルできるか否かについては、「設備」の問題と「後処理」の問題があります。前者は工場の設備(アルミをはく離、分離するなど)そのものの問題で、後者はリサイクル工程で発生する廃プラ等の処理の問題で、同工場においてはどちらの問題にも対応できています。

 

<参加者アンケートより>

・環境に配慮した取り組みを行っていることや機密文書を厳重に管理していることに感心した。
・プリント付きや香り付きのトイレットペーパーに独自性を感じた。
・トリプル仕様(3枚重ね)のトイレットペーパー製造へのいち早い開発対応が興味深い。

 

トイレットペーパーの原料となる紙パック等の古紙

トイレットペーパーの原料となる紙パック等の古紙

杉本工場長による説明

杉本工場長による説明

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金具類は除去される

金具類は除去される

工場長の案内で場内を見学

工場長の案内で場内を見学

 

 

 

 

 

 

 

 

 

集合写真(丸富製紙)

集合写真(丸富製紙)

トイレットペーパーのジャンボロール

トイレットペーパーのジャンボロール

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2.2 信栄製紙株式会社本社工場

同工場でもLL紙パックを含む古紙100%のトイレットペーパーを製造しています。こちらの工場でも原料として様々な古紙を受け入れ、厳重な管理を行っています。製紙工程で発生した廃プラやペーパースラッジは、グループ企業である三栄レギュレーター東京工場へ輸送し、ボイラーの燃料として活用しています。

企業からの損紙などはリサイクルされるようになってきていますが、それ以外のルートからの回収量は必ずしも増えているわけではなく、原料確保のため独自の回収活動を展開しています。富士宮市内の「古紙回収ステーション」においてLL紙パックを含めたあらゆる古紙を回収したり、スーパーマーケットのご協力で紙パックを回収したりしているほか、県内の一部ファストフード店などでアルミ付き紙パックを回収するといった取り組みを行っています。しかしながら、アルミ付き紙パックがリサイクル可能であることがあまり知られていないのが実情で、工場見学に来ていただいた際などにPRをしていますが、それ以外の方にどのようにお知らせしていくかが今後の課題の一つです。

自販機横に設置された回収ボックスから紙パックが回収される事例もあります。これらのものは屋外で(洗ったり開いたりする場所や道具などがない場所で)消費されるという性質上、「洗って開いて乾かして」が行われていない状態のものです。屋外にて消費された紙パックであっても、中身が残っていない容器をつぶした状態のものであれば、同社で受け入れリサイクルは可能ですが、回収頻度を管理できる同社近隣からだからこそ出来る事例であろうと考えられます。

ご説明していただいた村松永教氏にもアルミ付紙パックをリサイクルする上で問題となるところをお伺いしましたが、アルミ付き紙パックを受け入れられない工場は、廃プラなど副産物の処理に課題があるところが多いのではないかとのことでした。

なお、現在、建設中の新工場では、どのような古紙であっても対応できる最新鋭の機器を導入した大規模工場になる予定とのことです。

 

<参加者アンケートより>

・古紙回収ステーションやスーパーなど、地域と一体となって取り組んでいるメリットが大きい。
・アルミ付き紙パックを含め、あらゆる紙ゴミを受け入れてリサイクル処理している点が特徴的である。
・最新設備を導入した新工場(来春稼働予定)に関心がある。

 

 

トイレットペーパーの原料となる紙パック等の古紙

トイレットペーパーの原料となる紙パック等の古紙

村松氏による説明

村松氏による説明

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トイレットペーパーのジャンボロール

トイレットペーパーのジャンボロール

村松氏の案内で場内を見学

村松氏の案内で場内を見学

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

古紙回収ボックス ※

古紙回収ボックス ※

集合写真(信栄製紙)

集合写真(信栄製紙)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※ 富士宮市内には、こうした回収ボックスが31か所(2014年11月25日、富士宮市Webサイトにて確認)に設置されています。

 

 

3.施設見学会を終えて

どちらの工場でもLL紙パックをリサイクルすることは技術的に難しいことではないとのお話を伺い、今後のリサイクル拡大に期待の持てる見学会となりました。参加者のアンケートでも、今回の見学会は有意義なものであり、環境部門以外の方を含めたより多くの関係者がリサイクルの現場を見るべきだと感じたとのご感想をいただきました。LL紙パックがリサイクル可能であることをより多くの方に知っていただけるよう、当研究会では引き続き情報発信に努めて参ります。

 

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