LL紙パックリサイクル推進研究会

回収・リサイクル事例 原信・ナルス(新潟県)

LL紙パックリサイクル推進研究会では、アルミ付き紙パックの回収・リサイクル事例を紹介しています。事例紹介記事の詳細版は会員専用ページでご覧いただくことができます(閲覧にはIDとパスワードが必要です)。

 

1. 原信・ナルスの概要
株式会社原信、株式会社ナルスはともに新潟県内を中心に店舗を展開するスーパーマーケットで、2019年11月現在の店舗数は合わせて79店、2018年度の売上高は1,523億円でした。群馬県を中心に展開するフレッセイとともにアクシアル リテイリングを構成し、グループ全体の売上高は2,353億円でした。
原信は1907年に長岡市で蝋燭店として開業し、1967年にスーパーマーケットとして創業しました。2006年に県内にあるスーパーマーケットのナルスと経営統合し原信ナルスホールディングスに、2013年には群馬県を中心にスーパーマーケットを展開するフレッセイホールディングスと経営統合してアクシアル リテイリングになりました。
原信は後述する環境に関する取り組み以外にも、子育て支援や高齢者への特典サービス、高校生の職場体験や大学生のインターンシップを受け入れるなど、地域に根ざした活動を行っています。1991年からは、長岡市と姉妹都市であるフォートワース市の高校生が相互にホームステイをするプログラムに全額資金提供しています。

原信店舗外観

原信店舗外観

 

2. 環境に関する取り組み全般
原信・ナルスで行っている資源回収リサイクルの品目は、発泡トレー、透明トレー、紙パック、ペットボトルキャップ、レジ袋です。レジ袋については、回収リサイクルのほか、一度使用したレジ袋を繰り返し利用することによりレジ袋使用量を削減する「リユース!レジ袋」、レジ袋辞退者に対する値引き、レジ袋の軽量化などの取り組みも行っています。
そのほか、食品廃棄物リサイクルにも積極的に取り組んでおり、「再生利用事業計画」として国が認定したものがあります。店舗から排出された食品残渣を堆肥としてリサイクルし、それを利用して栽培された農作物を店舗で販売するなどの取り組みで、全国で認定された50の取り組みのうち、3つの事業に原信が関わっています。

3. 紙パックの回収・リサイクルについて
3.1. 背景と経緯
自社から出る廃棄物をできるかぎりリサイクルしたいという思いから、1990年に全店舗でのアルミなし紙パックの回収を開始しました。当時は周辺の小売店では紙パック回収が行われていなかったことから、差別化を図ることができました。また、マスコミに取り上げられるなど話題にもなりました。このときは地元の古紙問屋が回収し、トイレットペーパーなどにリサイクルしていました。
アルミ付紙パックについては、2010年に全店舗での店頭回収を開始しました。アルミ付紙パックのリサイクルについて来店者から問い合わせがありましたが、その当時に取引のあった回収業者では対応することができず、紙パック回収業者の切り替えを行う際にアルミ付について相談したところ、リサイクル可能であるとのことであったため、アルミ付についても回収することにしました。原信・ナルスでアルミ付の回収を始めた当初、周辺ではほかにアルミ付を回収しているところがなかったため、差別化を図ることができました。
アルミ付の回収を開始した当時は、「アルミ付紙パック」がどのようなものを指しているのかがすぐに思い当たらない来店客が多いと思われたため、アルミ付の酒パックの現物を開いた状態で回収ボックスに掲示しました。回収を始めて時間が経過し、来店客に浸透したと思われることから、現在ではこの掲示はしていません。

店舗内にある回収ボックス

店舗内にある回収ボックス

 

3.2. 回収・リサイクルの流れ
各店舗にある紙パックの回収ボックスでは、アルミなしとアルミ付を分けることなく、一緒に回収しています。500ml未満の小さいサイズの紙パックも、口栓付きの紙パックも回収の対象です。口栓の取り外しが面倒であるためにごみになってしまうよりはリサイクルされる方がよいと思われること、現状の流通量であれば製紙メーカーでも対応可能なことから、口栓の取り外しについては特にアナウンスをしていません。各店舗の店頭で回収された紙パックは、毎日、長岡市と上越市のセンターに運搬されます。長岡市のセンターからは週に6回、上越市のセンターからは週に3回、地元の古紙問屋に納入されます。古紙問屋からは神奈川県内にある製紙メーカーに運搬され、トイレットペーパーなどにリサイクルされます。リサイクルされたトイレットペーパーは原信・ナルスの一部店舗で販売されています。

3.3. 回収・リサイクルの現状と今後の課題
アルミ付紙パックの回収を開始した当初は「アルミ付」が強く印象に残った来店客がいたようで、内側がアルミの菓子容器が回収ボックスに入っていることもありました。そこで、回収ボックスの表示を「アルミ付き紙パック」から「アルミ付き飲料用紙パックも可」と改め、異物が入れられることのないようにしました。
洗っていなかったり開いていなかったりする紙パックや、紙パック以外の資源物やごみは回収ボックスにほとんど入っていません。店頭回収している他の資源物と比較して、きれいな状態で回収されています。アルミなしの回収を始めて30年が経過しており、リサイクルの習慣が家庭の中で根付いていることや、各店舗の担当者が見回りをして汚れたままの紙パックや異物を入れないように声かけしていることの効果が出ているようです。 
 2013年度までは紙パックの回収量は増加傾向にありましたが、その後はほぼ横ばいで推移しています。また、周辺にアルミ付を回収しているところがない市民などからは、アルミ付を回収していることについて好評を得ていますが、アルミ付の回収量は現状ではそれほど多くはありません。今後、さらに認識度を高めていく必要があります。

回収ボックスに貼られた表示

回収ボックスに貼られた表示

 

3.4. アルミ付紙パックのリサイクルを拡大していくために必要なこと、要望など
自治体でも小売店でも、アルミ付を回収できるところとそうでないところとがあります。足並みをそろえてどこでも回収できるようになるとよいと思われます。例えば、原信・ナルスがアルミ付の回収を行っていることを知り問い合わせをしてきた周辺のスーパーマーケットに情報提供をした結果、現在では原信・ナルス以外のスーパーマーケットでもアルミ付を回収しています。また、紙パックの構造を工夫して開けやすいものにしたり、口栓の処理について飲料の種類を問わず表記を統一したりするなどして、消費者にわかりやすくアピールする必要もあると思われます。

 

● 取材日時:2019年11月13日(水)
● 取材先:原信ナルスオペレーションサービス株式会社 TQMCSR部
 原信・ナルスのウェブサイト http://www.hnhd.co.jp/

※ アルミ付き紙パックはリサイクルすることが可能で、実際にトイレットペーパーなどに生まれ変わっています。消費者の皆様がご家庭で使用したアルミ付き紙パックの一部も回収・リサイクルされています。アルミ付き紙パックをどこで回収しているのかをお知りになりたい方は、下記サイトをご参照ください。
アルミ付き紙容器の回収拠点検索(外部サイトに移動します)
http://www.eco-kami.jp/alupa/recycle/search.html

 

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